low days

Kyoto Japan No Fun / PIANOGIRL vo. diary

無題

9月28日 昼前にスーパーへ買い出しに出た。街に吹くのはもうすっかり秋風だ。裏路地を縫うように行くと街のネズミの気分。通り道、最近独立した知り合いのラーメン屋を見つけた。暖簾をくぐると開店前の準備中で一言だけ挨拶をした。今日はマクドナルドを食べる予定をしてるから。お祝いを持ってまた来るね。

この夜は安ちゃんの新居へ遊びに行く予定をしてた。手土産を買う。幼い娘にはピカチュウのぬいぐるみを。

一度家に帰って時間を潰す。14:00 横になって庭を眺める。toeは床を這いずり回ってる。茶を沸かし皿を洗い、まともに生きようとする人の殆どが経験するであろう静かな時間が流れていた。こういう時間が消え失せる日が来るかもしれないと想像するとどうだろう。それが他者、国、とどのつまり権力によって奪われるとしたら。小さな生活が沢山の価値観を産み、そのどれもに楽しいや悲しいを自身の責任で培う。そういう日々が続いて欲しい。権力者の逆鱗や気まぐれにノックダウンされてはいけない。

夜、大きな木に案内された。凄いやろ?そう言って小さな女の子は得意気だ。平屋が集まった狭い通りに化物のように突っ立つ巨木は確かに凄かった。月化粧された木肌、ざわめく深い緑。また訪れたいと思った。もう自力で辿り着けない気もするがそれもまた良いかもしれない。

それから1週間ほど経って今。昨夜のNo Funスタジオでは新しい曲を出してみた。難解な曲だったが皆の演奏、音の入射角のような、入り込み方がとても良かった。家に帰ってから歌詞の続きを書く。薄暗い台所を背に机につく。風邪を引いてから最近ずっと体調の悪いtedもようやくマシな様子だった。彼女は洗濯物を取り込んでいて、俺はそれを眺めてた。