low days

Kyoto Japan No Fun / PIANOGIRL vo. diary

無題

9月12日 9時に起床。猫2匹があちらとこちらで眠っている。寒くないか?俺たちは季節の変わり目に居るね。一階へ降り洗濯を済ませて畳に横になる。昨日買った本を開いてみる。放浪する男が孤独な旅の芸術家として死ぬ話。なんとなく冒頭の季節は9月の今日みたいな日なんじゃないかと思う。日々は過ぎ、気付く時にはもう厳しい寒さの冬だろう。来月からバンドはツアーに出る。心を熱くしよう。どんな成功より報酬より、胸にこみ上げる炎だけが俺たちを導いてくれる。その純粋な炎が照らす横顔に涙が伝ってる。横顔を思い出せない。誰だっけ、お前は。その震える肩を見て俺は思い出そうとする。権力者や心無き者に踏みつけられた人々。人は弱いとされると反抗の気力を失う。立ち上がる者はお前独りだぞ、と全員が言われてる。本来弱くは無いのに。独りじゃないのに。なんだろうねこの文章は。俺も書いていて訳が分からなくなる。んん、俺にはまだ溢れ返るほど反抗の気力があるってこと。反抗心。仮に間違えても、踏み誤っても、悔やむ事が無いほどの明確な怒りが俺にはある。

14日 13時になろうとする頃。缶コーヒーを飲みながら書き進める。雨ばっかりで嫌になるね。今夜はNJと録音の続きをやる。互いの仕事が終わって23時から始めて、何時までやるかは気力次第。良いものが録れれば無尽蔵に続けられる。閉じ込めたい音が沢山ある。音楽だけじゃない、街の音、会話、動物の鳴き声。ボイスレコーダーで録り貯めているそれらを音楽と溶け込ませたら。

15日 15時を過ぎ、まだ街には水たまりと忘れ傘と土曜日を急く人々。俺が帰宅したのは朝6時頃だったと思う。GROWLYビル3Fで録音は続いた。外が明るくなるにつれ俺たちの頭もおかしくなってきて、最終的にはいつもの悪ふざけが始まる。ひたすらファイターの屁の音を録音した。ある意味彼はプレッシャーとの闘いだっただろうし、俺も一体何をディレクションしてんのか分からなくなったが、散々笑って朝が来たって訳。12時30分に起床。tedの誘いで近所のカレー屋へ昼飯を食いに行く。地下道にある店なのに冷房を切っているので無風で暑い。現地で食ってるようだった。俺は途中から激辛に変更してもらう。暑さと辛さで汗が止まらない。その分、食い終わって地上に出ると爽やかな気分だった。そのまま俺は出勤。

これから始まるツアー、その旅先で俺は日記をよく書くと思う。空いた時間を見つけてはここに書き残していく。ライブが終わり打ち上げが終わり帰りの車内で。誰かの家で眠る時に。一人になれる時間。そっと俺の心と会話が出来る。一人にしてくれ。一人にしないでくれ。旅はそういうものだと、俺は思う。

f:id:pianogirl292:20180915170048j:image

写真はSOOZOOで撮影をした13日のもの。宝ヶ池公園。この後俺たちはボートで漕ぎ出した。