low days

Kyoto Japan No Fun / PIANOGIRL vo. diary

無題

俺が追い続けたバンドの理想像に最近やっと手が触れてきた感覚がある。各パートそれぞれに自分の内から出ようとする音があり、それを確かめ合うようにして一つの音像が出来上がる。周りの音をよく聞くとそれは呼吸や表情、感情表現の最たるものであることが分かる。分かると楽しい。空気、瞬間、その全てが手に取るように分かる。音を聞くというよりは、呼吸を感じ取るという表現が正しい。

10月23日 13時頃 玉屋ビルに居た。seiryuが風呂に入ってる間俺は部屋にあったGN'Rの本を読んでいた。アクセルローズの苦悩?孤独?好き勝手に書かれている。リズムという名のお香を焚いた。上賀茂神社では何かイベントをやっているようで、歌謡曲が聞こえてくる。ビルは何処を歩いても変わらず極彩色の青春だった。図書室(5階の一室。自販機があり、開かれたスペースになっていて住人が寄付した本で埋め尽くされている。夏の間、蚊取り線香の煙が充満したこの部屋で院生は勉強、俺は作詞、など思い思いの作業を皆でしていた部屋を俺はこう呼んでいる)に入って缶コーヒーを買って、佇んでみた。昼だったがこの部屋は夕方だった。窓からの景色が描かれた絵が壁に掛かっている。俺がいた頃には無かった絵。このビルで暮らしたのはほんの数年前だったが、もう随分前のことのように感じる。