low days

Kyoto Japan No Fun / PIANOGIRL vo. diary

不時奏前夜の記録

昨夜仕事が終わったのが夜中1時。それからピアノを弾き始めて2〜3曲作った。曲というより、響きを作ったという感じ。翌朝になってそれらを形にしたくて御池の地下街へ向かった。家にピアノが無いので市役所前駅でストリートピアノとして開放されてるアップライトを弾く。カバーを開いてそっと鍵盤に触れると昨夜の記憶が蘇ってくる。階段からは強い風が吹き込んでいた。それが指を冷たくしていく。ストリートでやると誰かに立ち止まって演奏を聞いて欲しいという気持ちが何処かにいて。ようやっと爺さんが一人俺の隣に立ったけど、一分としない間に鼻を噛んで去っていった。俺は弾き続けた。

不時奏というイベントを3/1に行う。そのビラを撒きに街をブラついた日のことも少し書く。二日酔いでゲロまみれだというラモから連絡があった。待ち合わせ時間に行けない、と。15時集合に変更して俺もしばらく休んだ。合流してからまずは西院へ。スタジオやハコを3〜4軒回ったら細長い居酒屋で一杯を飲む。ラモはまだ本調子じゃないようで口数は少ない。

昔練習していたスタジオが2軒あって、どちらもその懐かしさに妙な心のザワツキがあった。番をする人間も移り変わり、今ではお互いを知らなかったり、少し知っていたり。あの頃には想像も出来なかった人間模様の中に俺は居て、相変わらずな無様もあるが依然何かを正面から見つめている自負だけはある。

夜の匂いがする。

朝の力が在る。

真昼の夢を 見ていられる。

街は思うよりずっと高速にその様子を変え、人間はしぶとく遊んでいる。

暗くなる頃には河原町に移動していた。ショウキとその奥さんと合流した。いつもの立ち飲み屋へ行こう。煙草が吸えて、安くて美味い店。飲み屋のテレビを見ているといつも思う。誰も見てないようで誰もが見ていて、その必要とされてないようで実は不可欠な存在に安堵するんだ。チャンネルはどこでもいいね。

それからアマネが合流して、夫婦とはお別れ。残った3人で俺の家へ向かった。ハイボールを飲みながら画用紙に絵を描き始めた。

絵は昔から好きだった。今、俺は筆の鎖を引き千切れるか?tedも含め4人でそれぞれ一枚を描いたが、そのどれもが素晴らしかった。新しく始めた楽器、その下手くそな時期はかけがえの無いものだ。可笑しなフォームで結構。音が出ないということが喜びに変換される。これは変かな?でもそういう感覚が俺には確かにある。絵を描いていると、また描く人を見ると、似たような喜びを感じる。視覚的に消えない、という点においてのみ音楽と相違する。

今は3/1に日付が変わり深夜の1時半を少し過ぎた頃。練習を終えて帰宅したが眠れそうにないのでこれを書いていた。書くことで落ち着く心は目を瞑るのと似ている。クソったれたことや心配事、そのどれもが結局は自分次第だということに本当に毎日''気付いてしまう''

いい加減忘れてはならんのに、しつこく気付いてしまう。こんなめでたい頭でこれまでやって来れたのは多分本当にtedや仲間のおかげなんだ。あー金が尽きたらどうしよう、とか、あー仕事で糞ったれて最低だ、とか。実は糞ほどどうでもいいことだ。自分の人格としての責任感があるだけで、わざわざ考えることじゃあ決してない。責任感は無くならないもの。意味無く小石を蹴り飛ばすように生きれたら最高じゃないか!

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明日のイベントのことを考えている。果ては何故俺はライブをするのかということまで。幾つかその答えが浮かんでいるが、そのどれもが前を向く力強いものになってきた。この行は特に個人的な記録として独立していたい。ー2:07

 

これから台所へ行って薄灯りの下で酒を作ろうか。一杯だけ飲んで眠りたい。音楽は携帯で鳴らそう。この狭い夜に合う小さな音で。