low days

Kyoto Japan No Fun / PIANOGIRL vo. diary

表は薄ら明るい。今は7月1日の午前4時半を過ぎた頃。少しの湿気があり、タイマーで切れたエアコンを慌てて付け直したところ。妙に目が覚めたので少し書く。

6月頭に新しいアパートに引っ越し、新しい町での暮らしが始まり最近ようやっと落ち着いた感じがある。昨夜tedが言った。今年ももう半分が過ぎたね。俺は普段本当に何も考えてないので時間の感覚が無い。でも季節が移ろうことを細やかに愛しく思う。

ここ最近仲良くしてるフランス人がいる。名をquentin(カンタン)と言ってGROWLYビルの近所に住んでいるので本当によくこちらに顔を出してくれる。彼は日本語、特に漢字に対して猛烈な興味を持っていて、3年以内に常用漢字を全て理解するのが夢だと語る。本当に綺麗な漢字を書く男。今日会うと会話も上達していて、凄いね!と俺は心底のグッドポーズをして見せた。

出会った夜はコンビニの前で夜更けを飲んでた。坂本龍一のとある曲の話になると顔色を変えて、自分のアパートに一度帰っていいか?と言う。すぐそこだから待ってて、と。しばらくして彼は小さなノートを持って戻ってくる。鼻息荒くノートをめくりその曲について日本語で色々を書いたページを見せてくれた。会話はまだ拙い日本語だったがノートのあらゆるメモ、その筆圧と黒々しさから彼の燃えるような想いが伝わってくるようだった。

カンタンは写真をやってる。来週からGROWLYビル三階で彼の写真展を開催する。故郷フランスの町、人、そして日本での生活。それらを彼なりに切り取った作品達。詳しくはまた発表するが、俺としても新しい試みなので此処で宣伝しておきたかった。

仕事から帰ってシャワーを浴びたところ。23:54。終日微量な雨が滴っていた。もう一人、大阪北部の島本町という小さな町に俺の好きな写真家がいる。春に彼にメールインタヴューをした。次のNo Fun Zineとして発行する予定で、最近は空いた時間でその編集をしている。人に注目し、その人のことを様々な角度を持って考えるのは面白い。身の回りの奴ら全員にインタヴューしたいくらいだ!

風の噂と入れ知恵と、陰口ばかりの世界に密やかな電池残量みたいな仲間達。世界に発信して共感や幸せを得ることこそが素晴らしいという風潮に俺は完全否定の立場を取る。公式と非公式が良い塩梅でミキシングされるネット先進国は分かり易い。

興味が沸く奴、癪に障る奴、その誰もと一対一に話すこと以外に必要なこと、俺には分からない。