low days

Kyoto Japan No Fun / PIANOGIRL vo. diary

neutral

ツーンと、耳の奥から何か聞こえる。世界を閉ざすような現象で面白いと思う。耳鳴りは仕事柄難聴の兆しのような気もして怖いけど、滅多に無いことなので面白いとも思える。いつもの通り、真っ暗な部屋で書き始めた。

さっき帰宅して扉を開けた瞬間tedが何か言葉を発した。うわぉん、のような、多分反射的な擬音。そして彼女は明日それを覚えてないと思う。俺は冷蔵庫の水をがぶがぶ飲んだ。3:40、五月の三週目に入った頃。

暑かったり寒かったり忙しない気温の日々に居る。大事なのは心の一定だ。ずっと知り合い程度だった男がいた。

彼の呼び名は知っていたが、それ以外なんにも。ただなんとなく柔らかくてneutralな人柄だという印象があった。焼酎を、彼はコーラで俺は烏龍茶で割った。もう誰も居なくなったカウンターで二人きりで話している。彼は仏教僧侶だった。俺の中の興味や半疑なことを尋ねてみる。会話を出来ている喜び。彼に対して抱いていた印象の点と線が繋がっていく。ハッ!こういうのは面白いね、ほんとーに。

自分という化物に固執し続けることで産まれる輝かしいモノと、その本質を疑い続ける独りきりの闇夜。両者が衝突した爆音が耳鳴りの正体なのかも。俺はまるでエネルギーの絶えた退廃人のような姿勢で真っ白な朝を歩いていた。木の下で眠らなかったのはなんでだ。変な言葉を聞きたかったのか。そんな言葉が音楽になれば面白いのに、と袖を捲ってみよう。きっと何人かでやればそれは出来るんだけど。

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写真は自宅の玄関を撮ったもの。なんだか気に入っている一枚。