low days

Kyoto Japan No Fun / PIANOGIRL vo. diary

これは3月の記録のようだ。アルバムのレコーディングはゆっくり、半年間を使ったことになる。その間の記録として残す。

10時頃起床。
そうか、昨夜tedの部屋にギターを持って上がっていた。結局弾かずに眠ったが。下に降りて便所へ。この家の便所は縁側の奥にある。小さな庭を囲むように洗面所、風呂、便所が並ぶ。台所から縁側へ出る扉を開けるともうすっかり春を感じる気候だった。一つ咳をする。小便をしていると神社が台所で鳴くのが聞こえる。彼女はいつも外の世界を切望している。毎日毎日食っては寝て遊んでは寝てを繰り返せば、そりゃ退屈だよな。去勢手術を行なっていないのでいつ身籠ってもおかしくない。もし子猫が産まれれば俺はそいつを育てようと思う。

広島の実家では犬を二匹飼っていた。今ではどちらも死に、田舎の山に眠っている。初夏には海のような青田が壮観出来る山肌に彼らの墓はある。隣同士の墓で眠るんだ、仲良くやれよ。

先日、九州から手紙が届いた。高円寺でパンクバンドをやっていた奴。精神を病み、実家のある九州へ戻り療養中だという。辿り着いたのか?自殺は思い留まったという。文字にし、他人に伝えることが出来ているということに安心があった。彼は大丈夫だろう。去年の初夏、彼のバンドを家に泊めたことがあった。翌朝メンバー全員が大量の精神安定剤を飲みながら「俺たちはmedicine punkだ」と言って笑っていた。その後真っ赤な鳥居の下で皆で写真を撮り、俺たちは別れた。境内の新緑と鳥居の赤が鮮やかな良い写真だった。

手紙に続いて小包も届いた。並木のモッズスーツパンツとベストだった。もう着なくなったそれを俺にくれると言う。ありがとう。俺に似合うかな?礼を返送し、またいつか何処かで会えることを俺は強く感じている。そうとも。これは夢想じゃない。

3月27日 深夜に書く。

ピアノガールはレコーディングを控えた状態で、皆緊張感もあるし、リラックスもしている。俺はまた詩を書く。胸が焦げるような音色を求める。どうでもいいことがそこら中に。俺はやはりつまらないことで心を腐らすのか。揉め事は簡単。おまけに解決は無い。これはしょうがない。そして屁でもない。

f:id:pianogirl292:20180604023015j:image

雲の切れ間の晴れやかな空を見ている。
動物の微笑ましい仕草を見ている。
再会を喜ぶ気持ちを知ってる。
俺にはそれで十分過ぎる程''人生''だが、糞も食らってやるよ。
絶念を知ってるか?心臓がカラカラに乾くやつだ。脈が止まって黒眼も白け、糞を食ってる気分。俺は喉を裂かれても悲鳴を出してやる。笑って死ねれば本望。俺はそうじゃない。最低な気分が俺は嫌いじゃない。それは何故かと考えてみた。やはり打ち勝てるからだろう。

街の定食屋で瓶ビールと目玉焼き。そして煙草。滑稽なほどの日常に食らいついている。世界に興味は無い。人間に興味が有る。